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反応を取るためのコンテンツ戦略

最終更新日:2015.06.30

1-2)反応を取るためのコンテンツ戦略

ホームページで反応率を高めるために最も重要なのは、コンテンツです。もちろん第一印象を左右するデザインも重要ですが、中身が伴わないホームページでは反応を取ることはできません。

ここでは、反応を取るためのコンテンツ制作の考え方をご案内いたします。

滞在時間と参照ページ

実店舗の商売では来店していただいたお客さまに、できるだけ長い時間、店内に留まってもらうことが大切といわれています。

というのも、来店客の「店内の滞在時間」と売上は比例するというデータがあるからです。

そのため、百貨店やスーパーなどの多くの店舗では、店内商品の陳列やディスプレー、導線などを工夫し、来店客にできるだけ長く店内に留まってもらえるよう努力をしています。

ホームページの場合も同様で、アクセス者にできるだけ長くサイト内に滞在してもらうことが重要になってきます。トップページだけでなく、他のページのコンテンツもじっくりと見てもらえれば、反応率アップに繋がりやすくなるからです。

また、ホームページでは、この滞在時間と共に、コンテンツの「参照ページ数」も注目すべきポイントです。たとえば、「トップページのアクセスはあるけど、他のページは全然アクセスがない」というケースは、トップページだけ見てアクセス者が立ち去ってしまっているということです。

「参照ページ数」が少ないということはアクセス者の興味を引き続けることができていないということ。コンテンツに興味をもてないのでホームページの滞在時間も短く、売上に繋がりにくいということになります。

「どれだけ多くのページに目を通してもらえるか」がホームページの成功を左右します。そのため、アクセス者に「読みたい」と思ってもらえる「魅力的なコンテンツ」を用意する必要があるのです。

ホームページ全体を貫くストーリーが重要

どのようなホームページでも、アクセス者に資料請求や問合せなどのアクションを起こしてもらうには、ホームページ全体を貫くストーリーが重要です。

一般的に、商品やサービスのパンフレットだけを渡されても購入しようという決断にまでは至らないもの。それゆえ、ほとんどの企業では営業マンを雇っているのです。

ホームページも同様で、商品やサービス紹介しかないホームページでは、アクセス者の反応はほとんど取れません。ホームページで反応を取るためには、営業マンの役割も兼ね備えている必要があるのです。

優秀といわれる営業マンは、商品やサービスの紹介をする前にお客さんの悩みやニーズを聞き出すのがとても上手。そしてその悩みやニーズを解決する方法を話し、お客さんの関心をグッと引き付けます。そこでようやく自社の商品やサービスがお客さんにとっていかに役立つかをアピールするのです。いきなり売り込むのではなく、まずはお客さんが聞きたい情報を提供し、お客さんの信頼を勝ち取った後に初めて商品やサービスの紹介をするわけです。

優秀な営業マンは、お客さんを引き付けるストーリーをしっかりと考えて営業をしています。これはホームページでも同じで、反応を取るにはただ単に商品やサービスを紹介するだけでなく、「ストーリー」が必要です。

アクセス者が商品やサービスを購入したくなる「ストーリー」を考え、それに合わせたコンテンツを用意することが重要になってくるのです。

ストーリーを考える前に

ストーリーを考えるにあたり、まずはホームページでアピールしたい商品やサービスを1つに絞り込みましょう。複数のものを対象にしてしまうと難しくなりますので、少なくともホームページで成果が出るまでは、できるだけ1つに絞り込むのがベストです。

そして商品やサービスを絞りこんだら、それらを売りたいお客さんも絞り込みましょう。この対象とするお客さんは、できるだけ具体的にイメージしたほうがストーリーを作りやすくなります。

たとえばインテリア関連の取扱商品の中で、ホームページでアピールしたい商品を「デザイン性に優れた高級カーテン」を選んだとします。
この商品を購入してくれそうな人はどんな人でしょうか? 「子供が独立した中高年のご夫婦」「ホームパーティーが好きな専業主婦」「1人暮らしのキャリアウーマン」など、さまざまなお客さんを想定できると思います。同じカーテンでも、お友達を招待した際に部屋のインテリアを自慢したい主婦と、性能を重視する中高年のご夫婦に売る場合とでは、説明の仕方を変えるはず。

実際の店舗では来店客に合わせて説明を変えればよいのですが、ホームページではそういうわけにはいきません。だからといってすべての人に当てはまるようなストーリーではアクセス者の心に刺さるものにはなりません。

ターゲットを絞ってストーリーを考えたほうが反応の取れるホームページになりますので、ぜひアピールしたいものとターゲットを絞り込んでください。

悩みやニーズに応えるコンテンツストーリーを

次に絞り込んだお客さんの悩みやニーズを考えます。

たとえばターゲットを「ホームパーティーが好きな専業主婦」とするなら、

  • お友達の手前、部屋をセンスよく見せたい
  • 部屋が狭いので、広く見せたい
  • 主婦仲間と同じようなインテリアにはしたくない

など、さまざまな悩みやニーズが考えられます。

こうした悩みやニーズを「解決できる情報」をコンテンツとして提供するのです。

上記のようなケースであれば「手軽にオシャレに変身!部屋タイプ別インテリアのポイント」や「部屋を広く見せるインテリアのコツ」といった記事を書き、「カーテンを使ってできるオシャレで洗練されたインテリア情報」を掲載するとよいでしょう。それにより「このホームページには自分にとって役立つ情報が提供されている」と感じてもらえ、興味を持って読み進めてもらえます。

そしてコンテンツを読んでいるうちに「こんなふうにカーテンを使えば私の部屋もオシャレになりそう。少し高くてもデザイン性の高いカーテンのほうが結局満足できそう」というようなイメージが自然とアクセス者の中に蓄積されていきます。
その後に「オススメの高級カーテン」を紹介することで商品に興味をもってもらえる、という流れになるのです。そこでさらに自社のカーテンが、お客さまのニーズに応えるのにいかに優れているかを具体的にアピールすると効果的です。

ここで注意していただきたいのは、決して押しつけがましくならないように、ということ。あくまでも、お客さんがコンテンツを読むことで「ここで買うのが良さそう」と思ってもらえるようにもっていくことがポイントです。

ストーリー展開のポイント

ストーリーを展開する際に大切なポイントは、お客さんに次の2点を納得させることです。

なぜ、その商品やサービスを購入する必要があるのか

言いかえれば、「お客さんから見たその商品やサービスを購入するメリット」は何なのかということです。

その商品やサービスを選ぶと「お客さんにとってどんな良いことがあるのか」をお客さんの立場に立ち、説明してみましょう。お客さんがその商品やサービスによって「ハッピーになる自分」をイメージできるように書くのがコツです。

なぜ、他社からではなく御社からその商品やサービスを購入する必要があるのか

「お客さんから見た御社の優位性」は何なのかということです。

わかりやすく伝えるコツは、同業他社と比較して、どこが、どれだけ優れているかを客観的なデータなどをもとに説明すること。ただ「ウチの商品はスゴイんですよ」「ウチのサービスは評判が高いです」とだけ書いてもアクセス者には納得してもらえません。エビデンスとして具体的な事例や数字などのわかりやすいデータを掲載することで信憑性がアップし、納得してもらいやすくなります。

実際に商品やサービスを利用した人の声を掲載するのも効果的です。

納得してもらえる書き方のコツ

  • 抽象的ではなく具体的に書く。その商品やサービスによってハッピーになっている様子を想像してもらえるように。
  • 数字や客観的な事実などのエビデンスを提示する。
  • 実際に商品やサービスを利用した人の声を入れる。

まとめ…「反応を取るためのコンテンツ戦略」

下記を検討せずにコンテンツを作成しても反応の取れるホームページにはなりません。文章を作成する前にしっかりと検討し、書き出してみましょう。

ホームページでアピールしたい商品やサービスを決める

それを売りたいお客さん(ターゲット)を絞り込む

絞り込んだお客さんの悩みやニーズを洗い出す

その悩みやニーズを解決する方法(情報)を提供

その解決方法を実現する手段として、
御社の商品やサービスが役立つことを具体的にアピール

そのためにどんなコンテンツをどの順番で並べればよいのかを検討する

この順序が逆になると反応は取れませんので注意してください。

いきなり「うちのカーテンは高級な素材を使っていますので……」と書いても、誰も関心をもってくれません。コンテンツ制作では、まずは「お客さんの悩みやニーズを解決する情報」を提供し、その後で「自社の商品やサービスを紹介する」のが成功の大原則。優秀な営業マンがお客さんを引き付けるトークと同じです。

制作作業に入る前に、しっかりとホームページのストーリーを検討しておくことが、反応の取れるホームページに繋がります。パートナーさまにてコンテンツ制作も行う場合には、お客さまにヒアリングをしたり、すり合わせをしておくことが大切です。

次のページでは、SEOの基礎となるキーワードの選定についてお話いたします。